Prose#1 日本の建築
やっぱり日本の建築っていいなとたまに思う。
型があるようで無い。
実際今の日本建築に日本古来の様式美や哲学は無いだろう。しかし他の国のそれとは全く違う。
素人から見ても日本らしいなとわかる。
例えば、有名な龍安寺の石庭。
石が何個か置いてあって、それを皆が風流だという。自分も行ってみたが同じく風流だと思った。どことなく憂いのある湿気に似た雰囲気、何かを意図してあるであろう石の配置、千利休が説いた侘び寂びの心。茶道も武士道も何も志してはいない自分でさえ何かを感じた。
おそらくそれに似たものを現代の日本の建築も隠し持っていると思う。400年前の息吹は形を変えて未だどこかに吹いていると思う。
それが何かわかるまでもう少し建築と向き合ってみようと思う。