Builder Learning#12 Insulation 断熱材に関して
今回は断熱材に関して。
日本では基本的にどの家にも完備されているであろう断熱材。
NZも現行のルールでは屋根裏の断熱材は必須になりましたが、NZでは古い住宅がまだまだたくさんあるので断熱材が入っていない家、いっぱいあります。
特にオークランドは冬は一番寒くなっても10度前後。
さらに外国人は日本人に比べて基本的に体温が1−2度高いということで、断熱材がなくても意外と住めます。すごい寒いですが、、まぁ住めるレベルです。
けど、暖かいに越したことはない。
ではその断熱材、どんな効果があるのか?
そして色々な種類の中から選ぶ基準は?
まずは断熱材の効果。
1, 熱を閉じ込める
断熱=熱を閉じ込める
魔法瓶みたいなものですね。
暖かいものはずっと暖かく、冷たいものはずっと冷たい。
したがって部屋の温度を一定に保つことが出来る=省エネ。
2, 温度差で生じる結露がなくなる=カビ防止、害虫防止
二重窓と同じで外気と内気の間に断熱の層ができるため、結露がなくなります。
また床下なども結露がなくなり乾燥するのでカビやシロアリなどの害虫が嫌う環境になります。
それではこの断熱材、どんな種類があるのか。
まずその前に断熱こうかを示すR-Valueについて。
R-Valueとは。
R-Value 熱抵抗(R値):熱の通りにくさを表す数値です。
したがって、数値が大きいほど、その部位の断熱性能は高いことになります。
同じ断熱材を用いる場合、厚く施工した方が熱抵抗は大きくなりますし、同じ厚さでも熱伝導率の
小さい材料を用いた方が熱抵抗は大きな値となります。
つまりR-valueが高いものほど断熱効果は高い。
1, Fiberglass batt insulation グラスファイバー
R-Value : 3.5
一般的なもの。素手で触るとチクチクします。そしてグラスファイバーが肺に入ると肺炎になる危険性もあるのでマスク、メガネ、防護スーツをつけてインストールします。
2, Molded expanded polystyrene foam board (EPS) ビーズ法発泡スチロール
R-Value : 4
サーフボードにも使われているEPSと呼ばれるエポキシ樹脂を加工した素材です。
断熱効果はグラスウールよりも高いです。
3. Extruded expanded polystyrene foam board(XPS) 押出発泡ポリスチレン
R-Value : 5
EPSよりも密度が高く、断熱効果は高い。
4. Polyisocyanurate foam board ポリイソシアヌレートフォーム
R-Value : 6.5
XPSよりさらに密度が高い。
アルミのシートでカバーされたフォームで、断熱効果は極めて高い。
断熱材はやはり快適な居住空間にはなくてはならない存在ですね。
そして湿気や害虫など家にとってダメージになるものも防ぐ=家を長持ちさせる
など家にとって利点はかなり多いですね。
ネックなのは費用。
床下や屋根裏であればただ入るだけでインストールできますが、外壁になると壁を開けなければいけません。
なので小さい穴からでも入る吹き付けフォームタイプなどを使いますが、当然費用は高くなります。
おおよその相場ですがグラスファイバーの断熱材を一般的な3ベッド、150m2くらいの家に床下と天井に断熱を入れた場合、おおよそNZD$3,000-NZD$4,000くらいでしょう。
ただ断熱材に関しては切ってはめ込むだけの、簡単な作業になるのでDIYでインストールするKIWI(NZ人の現地での呼び名)は多いです。
材料代のみなのでかなり削減はできるでしょう。NZは週末に家族みんなでリフォームという家も多いDIY大国ですから。
ただチクチクには注意。
未来は明るい!