Builder Learning#7 Make a quotation 実際の見積もりの作成
今日は現場の見積もりに関して。
どの業者でもまずはじめにする基本の活動ですね。
『見積もり』
ただ行って尺を測って金額を伝えるだけでは、何の意味もない。
というのは皆さんもご承知のことだと思います。
見積もりに行くと仕事をした気にはなりますが、契約が成立して初めて仕事ということになるので見積もりに行っただけではまだ何もしていないのと同じ。
ということで自分が気をつけている見積もりの手順です。
1、ドローイング 10分
できるだけ現場で書いてしまいます。線はぐちゃぐちゃで良いのでとにかく寸法と間取りと特徴、必要事項、印象など行って取れるだけの情報を一回でしかも短時間で集める。 写真に撮ったり動画に残して後で作業しようとすると結局ものすごく時間がかかります。現場にいる間に終わらせる。
イメージも記憶も魚も新鮮なうちがやはり一番です。
2、微妙なところはまずはラフに 1時間
人間関係でもそうですが、いきなりギチギチに質問したり決めつけて話してりしていると嫌われてしまいます。見積もりも人間関係と同じだと思っています。
お客さんは正確な金額や仕様よりもまずはざっくりどのくらいお金が必要なのか知りたい。そんな感じだと思います。そしてそれを元に話していく中で出会いや別れなど人間劇場が繰り広げられて契約へと進んでいく。
まぁ自分はこんな感じに思っています。それくらいに考えてる方が楽しいですから。
3、Sketch upで2D→3D 2時間
現場で書いたラフパースと寸法で2D、3Dに落とし込んで行きます。
ここで書いたものはBuilding Concent Planなどがない場合の業者指示の時に非常に使えます。elec,plumberなど家全体に対してタスクがある業者に渡すとmain builder とSub間で相違がなくなるので意味のないミスが無くなります。
そして見積もりに3Dが付いてるとクライアントの反応が全然違います。
その後お客さんと金額、デザイン、ディテールを詰めていく。
もうここまで来たら他社に流れることはまずないでしょう。
ざっとこんな感じです。
そして他社の見積もりとどこが違うのか。
ズバリ『心意気』です。
お客様の要望と予算だけを聞いてできることをやろうとする人はたくさんいると思います。けどそれでは自分たちがわざわざやる必要性がなくなってします。結局価格のみの競争という寂しい結果になってしまいます。
そこでこの家族が今後どのように生活していくのか、それにあたってこの家の立ち位置はどのようなものになって聞くのかを話の中からキャッチして予想の3倍の見積もりを提出する。
金額だけでなく、将来この家が家族とどのように付き合っていくか連想できるような見積もり、見積もりをしたことでその家に対する見方や接し方が変わるような温かみのある見積もり、そして関わった人全てがハッピーになる見積もり。
ここまで出来る日を夢見て。
未来は明るい!!