Builder Learning#4 What are the Basics of Retaining Walls? 擁壁について
Retainig wall = 擁壁
傾斜地の建築が多いNZではこのRetaining wallの工事は非常に多いです。
特にオークランドだとNorth shoreなど傾斜地が多い地域の現場ではRetaining wallの工事が多いです。
今日はこのRetaining wallの種類と用途について。
Retaining wallですが、ただ単に壁を作って土を止めているわけではありません。
高ければ高いほど垂直、水平両方向から土の圧力が壁にかかってくるため、その圧力に耐えうる強度の工法、マテリアルで作成しなければいけません。
そもそも圧力の計算式はこんな感じ。
<流体の場合> 密度を62.4 pcf(pound per cubic feet)と仮定する。
- 1' down from top of wall=1' x 62.4 lb/cf = 62.4 lb/sf
- 5' down from top of wall=5' x 62.4 lb/cf = 312 lb/sf
- 10' down from top of wall=10' x 62.4 lb/cf = 624 lb/sf
1 feet(0.3m) あたり62.4 lb/sf= 304.6 kg/m2
要するに1.5mのretaining wallにかかる圧力は
312 lb/sf = 1,523.32 kg/m2
なんと1m2あたり1.5tの圧力がかかる計算になります。
しかしこれは流体の場合。
土の場合は少し違います。
こんな感じ。
密度を105 pcf(pound per cubic feet)と仮定する。
Vertical:
- 1' down from top of wall=1' x l05 lb/cf = 105 lb/sf
- 5' down from top of wall=5' x 105 lb/cf = 525 lb/sf
- 10' down from top of wall=10' x 105 lb/cf = 1050 lb/sf
Horizontal: (against wall)
- 1' down from top of wall=1'x 105 lb/cf x 3 = 35 lb/sf
- 5' down from top of wall=5 x 105 lb/cf x 3 = 175 lb/sf
- 10' down from top of wall=10 x 105 lb/cf x3 = 350lb/sf
1.5mを基準に考えると
垂直方向にかかる力は2,563.27 kg/m2
水平方向は1/3の854.4 kg/m2 となります。
ここでのポイントは
1、圧力の高い順番はこう。
土の垂直方向>流体>土の水平方向
2、土の水平方向の圧力は垂直方向の1/3
これくらい抑える感じで問題ないかと思います。
NZではこれら土地に関する構造計算などはGeotechnical engineerの管轄になります。
Geotechnical engineering - Wikipedia, the free encyclopedia
そしてそのRetaining wallの種類。
大きく分けてこの3つ。
これらの特徴の詳細はこちら。
CANTILEVER: 特徴
・低コスト、少ないコンクリ量で出来る=正確な耐久力計算が必要
・25 feetほどの高さが必要な場合に適している。
・工場プリキャストか現場打ち
GRAVITY:特徴
・10 feetくらいの高さが必要な場合に適している。
・コンクリ量が多くなるので基本的に補強なしでOK
・基本現場打ち
BASEMENT WALLS:特徴
・家の構造(耐荷重性)に関係するため、プランに沿った綿密な構造計算が必要。
・basement wallsにもいくつか種類がある。
これらRetaining wallの違い、圧力計算の基礎など基本的なことを知っておくことは現場をマネジメントする上では基本中の基本であり、非常に重要になります。
Geotechと話すとき、作業員と話すとき、施主様に説明するとき、これらのポイントを押さえてなければ完璧なマネジメントは出来ません。
土地を制するものは現場を制す。
未来は明るい!!